開催日時:令和5年4月26日(水)18:00~
講演者:大森 貴之氏
東京大学総合研究博物館 放射性炭素年代測定室 特任研究員
放射性同位元素を使った最新の高感度年代測定についてお話し戴きました。
普通の炭素の原子量は12ですが少し重い14は放射性で、約5千年の半減期で分解してしまいます。従って5万年くらい前に作られた土器や生まれた生物などに大気から取り込まれて以来、現在までに残っている量から年代が測れることになります。しかも地球上には極めて僅かにしか存在しないので非常に高感度に測定出来るとのことです。
この測定法について装置の開発、縄文時代の土器の分析、気象変動の解析、人類移動の歴史、などの年代測定の結果が紹介されました。
ご自身の研究も含め、測定も益々高感度、短時間、小型化、標準化による精度の向上が急速に進んでおり、最近ではマイクログラムの試料で、1日あれば測定出来る装置を開発中とのお話でした。