第63回:「風に弱いソーラーパネルと屋根葺き材から風に強い屋根をつくる—弱いもの同士を組み合わせて強いものをつくる意外な技法—」

開催日時:令和6年2月7日(水)18:00~
講演者: 植松 康 氏
     東北大学 未来科学技術共同研究センター教授

 近年、環境への負荷の軽減策としてソーラーパネルを屋根に取り付けた家屋が目立つようになりました。その一方で、強風などに吹き飛ばされる被害も発生しています。
 通常ソーラーパネルは太陽光を効率よく受けるために斜めに傾けて設置されますがむしろ、屋根から少し浮かせて水平に取り付ければ風圧を抑えることができます。しかも屋根自体はソーラーパネルに覆われますので柔い屋根葺き材の保護にもなり一石二鳥が期待できます。しかも斜めに設置するよりも沢山のパネルを隙間なく密に並べることが出来、全体として効率低下も抑えられます。ご講演では詳細な流体の解析と風洞実験による検証に加え、実装例についてもご紹介下さいました。