第61回:「仙台藩は賊軍に非ず 西郷隆盛と戊辰戦争」

開催日時:令和5年6月28日 (水) 18:30~
講演者:木村 紀夫氏
                 仙台郷土研究会役員、郷土史家

仙台郷土研究会の木村紀夫役員から、戊辰戦争のお話を伺いました。今から17年前、還暦の頃に耳にされた同戦争の講話を契機に史実を調査しつつお考えを著書などに纏めていらっしゃるとのことです。
ご講演では背景として1800年代の東南アジアにおけるイギリスやフランンスの植民地政策に始まり、重要な登場人物を上げながら戦争の経緯とその後の東北の状況までをお話しされました。
イギリス外交官アーネストに唆されて西郷隆盛は武器商人のグラバーと伴に突如倒幕に傾いたこと、戦争ではアメリカの南北戦争で使われた中古のアームストロング砲という射程距離が3kmにも及ぶ大砲が使われて圧倒的な戦力の差となったこと、戦後仙台藩は62万石から28万石に、秋田県では94%が国有林に、昭和37年の東北の所得は全国比71%、漸く工業化が進んで平成31年は84%に、15,6年前から宮城県では不登校数、大学進学率が全国最悪グループに入っている、ことなどが紹介されました。
人に優しく互いの絆を尊ぶ東北人が和平への大義を掲げて戦った歴史を学び、郷土への自信と誇りを持って和の文化を世界に広げて欲しいとのことです。